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閑静な街並みに、自然にとけ込む落ち着いた色合いの３階建ての住まい。こちらは、今回の建て替えが三度目という宮本政明さんのお宅です。奥様の美佐子さんは、より使いやすく、住みやすい住まいへのこだわりから、度々リフォームを施していたという暮らしの達人。そんなご夫婦が今回の建て替えを決意されたのは、たまたま出かけた住宅見学会と、息子の宣明さん夫婦との同居の話が持ち上がったことから。「周囲の街並みに調和する、暮らしやすい二世帯住宅に」という希望が反映された家には、親子世帯が一緒に暮らす、やさしさに溢れています。
宮本さん邸の中心は、２階の二世帯が集う開放的なLDK。ダイニングからリビング、開け放つと奥の和室まで、フロア全体が空間的につながっています。「秋頃に越してくる予定の息子夫婦と、それに孫ができたら皆で仲良く集まれるでしょ」と奥様。これも、将来の親と子、孫との家族生活を待ちわびる、ご夫婦の夢が形になった結果です。さらにダイニング横のキッチンには、来客時への配慮から、リビング、ダイニングを通らず階段を上がったらすぐ、出入りできる引き戸を設けています。また出しやすく、しまいやすい収納など、お料理が大好きな美佐子さんならではの細かなこだわりが光ります。
実は、日舞がご趣味の美佐子さん。お友達からの頼みで和裁もすることから、１階のご夫婦の居室に作業スペースを設けたほか、２階に小さな仕事部屋を設置。親戚の住まいを参考に、「洗面所やトイレは各フロアにあるといいね」と、作業部屋近くにトイレと小さな洗面スペースを配置しています。さらに加齢に備えて、洗面脱衣室、居室への出入りで気になる段差をなくし、階段には手すりを施したバリアフリー設計に。ご夫婦とも、まだまだ元気に１階、２階を行き来していながらも、「手すりがあると助かる」と喜んでいるようです。
３階は、息子の宣明さん、美智子さん夫婦の空間です。寝室と居間、それに趣味の部屋を配置。ここには、小さい頃からの「電車の運転手になりたい」という夢をかなえた宣明さんの、現在の仕事であり、また趣味でもある鉄道関連の書籍や模型などが大切に並べられています。「快適な住まいに息子たちを迎え入れることができて、心から嬉しいんです」と、幸せそうに話す政明さんと美佐子さん。間もなく越してくる息子さんご夫婦との、新しい毎日を目前に、期待が膨らんでいるようです。
DATA
所在地 / 上福岡市大原
お引き渡し / 平成13年11月16日
設計・施工 / 近藤建設
我が家とKONDOグループ
宮本さん「『今が良くても、将来、使いにくさを感じる家ではだめ』。こんな思いから、プランニングを幾度も重ね、思い残すことがないくらい希望を伝えました。それに応えてくれたスタッフの熱心さ。今でも大切な宝と感じています」宮本政明さん
